『反応を選択するスペース』とは?

U-jin2005-12-23



先日、仕事上で、久しぶりに「腹の立つ」メールが着たときのエピソードです。

僕が商品の仕様書を部署Aに提出し、その部署Aがその仕様書を使って、商品が流れるよう関連部門に指示を出す役目を担っているのですが、その部署Aの指示の悪さにより、商品が流れない状態になっていたのです。

そこで、「関連部門に指示を出されたのは、そちら(部署A)ですよね?商品が流れるように対処お願いしますね」とメールしたところ、

「私たちに責任はありませんよ。そちらで対処してください」的なメールが着たので、久々にブチッ!と切れてしてしまいました。

「なにを言っとるんじゃー!それなら、おめーさんの仕事は、存在意義はなんじゃい!」とメールでケンカしそうになったのですが、「課長、ケンカしそうなんですけど、ケンカしていいですか?」なんて相談しながらも理性を働かせ、怒りを抑えつつ、まあ急ぎでもなかったので、しばらくメールを『寝かす』ことにしました。

寝かしてる間に、先日紹介した『7つの習慣』の研修を受けたのです。


そこで、「刺激を受けたら即反応してしまう『反応的な行動』はよくないですよ、刺激と反応の間に『反応を選択するスペース』を持つようにしなさい」と学びました。

例えて言うと、家でくつろいでいると、自分の子供がつまづいて、手に持っていたジュースをこぼしたとします。その刺激に対して、あなたはどのような反応を起こすでしょうか。

「コラー、なにやってんだ、バカ!じゅうたんがよごれただろうが!」

と『刺激、即反応』という、感情にまかせた行動をとるでしょうか。これだと、子供はわざとではないのにもかかわらず怒られ、非常に傷つきます。子供と自分との幸せのためにプラスでしょうか。

反対に、刺激と反応の間に『反応を選択するスペース』を持つことで、一歩立ち止まって、子供と自分との幸せにとって、一番大事なものはなにかを考え

「注意しなきゃだめだぞ。手伝ってあげるから、一緒に片付けよう」

と言ったらどうでしょう。子供も悪かったと素直に反省するでしょうし、家族はお互い助け合って生きるものなんだ、という感情も芽生えるのではないでしょうか。

ってなことを学んだのです。


そして研修から帰ってきて、『寝かしていた』メールを読み返してみました。今、一番大事なものはなにか、自分が引き受けることになる反応とは、を考えてみました。

一番大事なものは「問題が解決して商品がスムーズに流れること」です。ケンカすることではありません。そう気づいたら、『反応を選択するスペース』を持てたことにより、自分の感じていることを相手に素直に示した上で、相手の要望も引き受けよう、と考えるようになりました。そして「こちらが処理するのは、役割上、違和感がありますが、こちらで対応させていただきます」とメールを送りました。すると、しばらくして、電話がかかってきたのです。
「あなたのおっしゃるとおりです。こちらに非がありました。すぐに対処致します。」
もし、ケンカをしかけるようなメールを送っていたら、今後も付き合っていかなければならない部署Aと、以前と同様、良好な関係を続けていけたでしょうか。信頼を得られる関係を築いていけたでしょうか。


「わたしと仕事、どっちが大事なのよ!」
「うるせーなー、仕事が忙しいんだからしょうがないだろ!!」



あるいは「彼女との良好な関係を維持すること」が一番大事だと気づき、『反応を選択するスペース』を持って、


「わたしと仕事、どっちが大事なのよ!」
「おまえに寂しい思いさせてしまったんだね。悪かったな。これからはお前との時間を取れるように努力するから」



と感情的にならず、相手の気持ちを素直に汲み取ってあげるか。
自分に思い当たるふしはありませんか?