イサムノグチ展

U-jin2005-11-23



東京都現代美術館(MOT)で開催されている「イサムノグチ展」に行ってきた。

イサム・ノグチについては安藤忠雄などの建築家やイームズ夫妻などと交流があったということで知った人物。(ノグチ作品が展示された安藤設計のGALLERIA [akka]も先日訪問した)アメリカ人と日本人とのハーフということから自分の居場所を常に探し求めていたとどこかで読んだことがあったが、そういった背景も彼の創作意欲にもつながったのだろうか。それにしても男前である。。。


自分自身、アート感覚に乏しい右脳豆腐人間だと思っているので、一つ一つの作品から作者の発しているメッセージをダイレクトに感性で受け止め、自分の思いを感じてみようと心がけてみた。が、真鍮の作品など「これ、どうやって曲げてるんかな、溶接?それにしては繋ぎ目きれいやな」と作り方に興味が行ってしまったり「どこからこんな発想が生まれるんや?」といった疑問がグルグル頭を駆け巡ってばかりいた。


そういった作品の中でも気に入ったのは石関係の作品。でも展示の仕方がイマイチだった。フローリングの床の上に石の作品を並べてもその作品の良さは引き出せない。やはり自然の中に置かれて自然と一体にならないとその良さは出てこないと思う。その中でも「砥石」という作品が気に入った。日本的な洗練された潔さのようなものを感じた。そして、やっぱり月並みだが、「エナジー・ヴォイド」には圧倒された。

期待しすぎていたのかもしれないが、第一印象は「意外と小さくない?こんなもん?」と思ってしまった。しかしだんだん見ているうちに真ん中の空洞がブラックホールのように自分の身体を身体ごと吸い込んでいくようなエネルギーを感じた。また、一見なんの変哲もないゆがんだ輪っかのように見えるがぐるりと一周してみるとわかるが、見る方向によってほんとに長方形やら三角形やらに見え、また安定しているなと思えば、一方で倒れそうな危うさを感じる。あれは彫刻ではない。生き物だ。いや油断すると力のあるものに乗っ取られてしまいかねない多面的な人間世界なのかもしれない。ほんとに驚いた。ただの輪っかなどと思ってあなどっていたらほんとに吸い込まれてしまう。凡人では作り得ない思考と情熱によって生み出されたエナジー・ヴォイド。見る環境によってもまた印象が違うのだろう。今度は建物の中ではなく自然の中で再会してみたい。


それと今回決めたことがある。新婚旅行は札幌の「モエレ沼公園」にしようと。「海外がいい」と嫁さんは怒るかもしれないが、北海道もある意味海外である。まあ、結婚したらの話だが。。。


風邪がぜんぜん治らない。扁桃腺が腫れて痛いし、体だるい。今日も倒れそうになりながらMOTに行った。普段から体を鍛えとかないといかんな、とつくづく思う。たしか体の調子がおかしくなったのはスポーツクラブに行った次の日。久しぶりに過度な運動をしたため逆に疲労が溜まっただけで逆効果だったのか。スポーツクラブにいくとどうしても張り切ってしまう。体の鍛錬は付け焼き刃ではいかんですな。。。