コミュニケーションの条件


いつも読んでいる好きなコラムから
タカシの外資系物語 No.276コミュニケーションの条件

内容を要約するとタカシさん曰く、

円滑なコミュニケーションを実現する3要素とは、

  • 役割
  • 場・仕組み
  • スキル

とのこと。
外資系企業と日系企業を比較して、
□役割

  • 外資系・・・「ジョブ・ディスクリプション(Job description)」という形で役割が規定されており明確だが、ジョブ・ディスクリプションに記載されていることしかしない(評価されない)ため、環境変化に応じて役割を臨機応変にこなせない。
  • 日系・・・外資のような明確なジョブ・ディスクリプションは存在せず曖昧だが、柔軟性の高い組織であり、必要だと判断すれば、だれかが気を利かして対応することが可能

□場・仕組み
「役割」と同様。

  • 外資系・・・コミュニケーションのための「場・仕組み」が多く存在するが「役割」が明確なので発言すべき役割を持たない人は評価されないため一切発言しない。
  • 日系・・・コミュニケーションのための「場・仕組み」はほとんど設定されていないが、暗黙のうちの業務を改善していくという「工夫」のすべを知っている。トヨタしかり。キヤノンしかり。

□スキル
日系・外資系とも、コミュニケーションに関するスキルに大差はなし。
コミュニケーションの本質とは、いかに自分のメッセージを相手に伝えるかということが重要なのであって、流暢に話すとか、身振り手振りがうまいというのは大した問題ではない。

とのこと。
特にひっかかったのは、日系企業はJob descriptionは曖昧だが、必要だと判断すれば
だれかが気を利かせて対応することに関して。

今回気づいた。自分自身が会社の中で違和感を感じ、苦しんでいたのは日系企業典型の
役割が曖昧な組織の中で、当然の如く外資系のJob descriptionを求めていたためだと。
「なんで俺がこの仕事をするんだ・・・役割が違うだろ・・・」
「これこれの問題があるのに、誰がやるんだ・・・なぜ役割が決まっていないんだ・・・」

と役割のあいまいさにいらだち・ストレスを感じていたのだ。
このせいで一時精神的にかなり落ち込んだ。
今までずっと、自分の会社組織固有の問題かと思っていたが、日系企業とは
こういうものなのかとこれを読んで納得してしまった。
タカシ氏は触れていないが、日系は柔軟に対応できるが役割が不明確なため
各自が勝手に自分のJob description(必要最小限のやり慣れた仕事)を限定してしまい
ノウハウの持っている人がいるのにもかかわらず、別のノウハウのない人が
一から作業を覚え実行しなければならず、時間がよけいにかかり効率が悪くなるという
マイナス面も忘れてはならない。
#長期的にみれば、ノウハウの局地化がなくなり担当がいなくなっても代わりが
#いるというメリットもあることにはあるが。

ま、そんなことをしているから、日系の企画部門スタッフというのは「何でも屋」と化してしまい、毎日残業するという憂き目に遭っているのですがね ・・・


一概には言えないが、日系企業には「何でも屋」が多いのでは。我も然り。

「いかに自分のメッセージを相手に伝えるか」というスキルは、一朝一夕では身につきません。自分の言いたいことを論理的にわかりやすく話すのと同時に、相手の意見を真摯に受け止める謙虚さがなければ、コミュニケーション・スキルの向上は望めないように思います。

どんな業種のどんな職種の仕事であれ、コミュニケーションスキルの有無は最も重要視される。

この環境を当然と捉え染まっていくのか、改革に乗り出すのか、はたまた飛び出すのか
ハムレットの心境である。。。